therapilasisのブログ

北総メンタルクリニック 院長の情報発信

不眠症の非薬物療法

睡眠衛生指導の実際 (厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費 睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班, 平成13年度報告書より) 不眠症の人は、安易に睡眠薬に頼らず、まずは以下を試してください。 特に高齢者の場合、例えば4-5時間の睡眠…

睡眠の基礎知識

睡眠医学の歴史 1929年 ドイツの精神科医ハンス・ベルガーがヒトの脳波を記録 1953年 レム睡眠の発見 1965年 ピックウィック症候群のポリグラフの記録 1972年 視交叉上核が生体時間の発信中枢であることを発見 1999年 オレキシンとナルコレプシーの関連性が…

不眠症とは

不眠症の定義 毎晩の実際の睡眠時間の長短にかかわらず、患者自身が睡眠に対する不足感を訴え、身体的、精神的、社会的に支障がある状態 睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)における不眠症の全般的診断基準 A.睡眠の質や維持に関する訴えがある B.訴えは適切…

認知症の予防

認知症の予防 趣味を持ち、仲間を作り、適度な運動を続ける。 ストレスはためない。 魚、緑黄色野菜を腹八分目。 ポリフェノールを含む緑茶と赤ワインを飲み、食後に果物を摂る。 高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満やうつがあれば治療する。 一日30分の昼寝…

せん妄の薬物治療

せん妄薬物治療の原則 原因の除去が重要で薬物療法は対症療法 できる限り単剤治療を目標 改善が得られたら速やかに中止を検討 薬物の力価や用量にもよるが、半減期が短い薬剤の方が、翌日の過鎮静などが少ない可能性 過活動型せん妄で、夜間の睡眠確保と興奮…

せん妄とは

せん妄 一般的には身体疾患を背景とした急性で可逆的な、意識水準が変化した状態です。脳血管障害や認知症、あるいは高齢者などでは、脳の脆弱性がありますので、身体的・環境的な負荷が加わると出現しやすくなります。 せん妄の症状 昼夜逆転傾向 日時・場…

BPSD(行動・心理症状)の治療

BPSDに対する治療の原則 まず治療が必要なBPSDかを検討 本人にとって苦痛や負担 になっている場合 介護者や家族の負担になっている場合 BPSD原因の検索 身体疾患 併発症の治療薬剤 環境・状況(家族関係、介護者の誤った対応など) 原因に対する治療を優先 …