therapilasisのブログ

オンラインカウンセリングのセラピラシス が提供する情報発信

催眠情動調整法

催眠情動調整法 情動調整は単に情動だけでなく、思考、感情、行動、生理の安定化などを含み、個人に内在するさまざまな要素のフィードバックによってその実現を図る。 個人に潜む治癒能力を積極的に活発化させ心身の安定と適応を推進させ、症状の緩和、不適…

認知症の予防と回復(リコード法)

リコード(ReCODE: Reversal of Cognitive Decline)法 「アルツハイマー病 真実と終焉」(デール・ブレデセン著 、白澤卓二監修、山口茜訳、ソシム(株)) アルツハイマー病の新たな分類 炎症性(脳の炎症が原因で、食事も深く関与) 萎縮性(脳機能の維持…

後催眠暗示

後催眠暗示 催眠中に与えられた暗示が催眠後に行動、態度、感情として現実化される反応である。真の後催眠暗示は自動的に起こり、被験者はその原因も動機も意識しない解離性の行動であり、意識活動の流れは一時中断している。 この不全型として、暗示に対す…

時間再構成法-②年齢進行

時間再構成法-②年齢進行 未来において成功した自己のイメージを描かせる方法である。エリクソンによれば深い催眠状態でイメージさせるため、その体験が意識的空想に比べ、より強く現実味を帯びており、望むべき未来の目標が本当に成就されたものとして感じ…

時間再構成法-①年齢退行

時間再構成法-①年齢退行 1800年代から報告があるが、この技法が多く用いられるようになったのは、第一次および第二次世界大戦における心的外傷(戦争神経症、いわゆるPTSD)に対してである。 部分退行はクライエントが二重の意識状態にあり、退行時の情緒と…

催眠現象利用法

催眠現象利用法 腕挙上 催眠誘導で最も多く引き起こされる手と腕の挙上運動で、理想的には努力をせずに自動的に挙上しカタレプシーに移行してとどまる。 治療のユニークさをクライアントに感じさせ、それに続く催眠誘導の促進剤になる。 治療適用 うつ状態に…

症状除去法と自我強化法

症状除去法(symptom removal) 19世紀に唯一の心理療法として頻繁に実施されてきた技法である。目標とする症状が身体因であり、それに情緒反応が伴う場合に最も効果的である。症状を置き換え、元の症状を除去した後、置き換え症状も除去するといった方法が…

催眠誘導の原則

催眠誘導の原則 催眠をかける方法には弛緩という側面があり、閉眼、リラックス、緊張感のほぐれといった現象を伴うが、「催眠=弛緩」ではなく、覚醒状態催眠やリラックスさせることが困難であったり、極度に不安が強い場合にも催眠誘導は可能である。 また…

催眠感受性尺度の意義

催眠感受性尺度の意義 催眠感受性は他の人格特徴と同じように、個人差のあることが実験的に確認されており、感受性の測定手段を確立させることは一般の心理テストと同様に価値がある。 臨床活動における催眠感受性測定の是非については、感受性の役割を不可…

催眠感受性

催眠感受性 臨床催眠にとって重要な催眠感受性(hypnotizability)は、催眠被暗示性、催眠感応性とも呼ばれ、催眠暗示に対する反応能力(suggestibility)と定義される。 ヒルガードの研究によると、低感受性(10~15%)、中感受性(75~85%)、高感受性(…

サービンの役割理論

サービンの役割理論 サービン(Theodore Roy Sarbin, 1911–2005) サービンは社会心理学の立場から変性意識説の非妥当性を最初に表明した。彼はミードが提唱された役割理論(the role theory)によって催眠を分析し、弟子のウィリアム・コウとともに、催眠現…

アーヴィン・カーシュの反応期待説

アーヴィン・カーシュの反応期待説 アーヴィン・カーシュ(Irving Kirsch, 1943 -) カーシュによると、我々の行動は、これから一体どのような反応が起こるのかという期待感によって決定される。この最も極端な例がプラセボ効果であり、薬物成分が全くないの…

スパノスの方策的役割履行と課題志向空想

スパノスの方策的役割履行と課題志向空想 Nicholas Peter Spanos (1942-1994) バーバーの課題動機説は、弟子のスパノスによって、さらに進展する。 スパノスは、催眠反応とは与えられた指示に対する単なる同調や服従、または指示された課題に対する単純な動…

催眠の社会認知理論:バーバーの課題動機説

社会認知理論 変性意識を催眠の特徴とみなす状態論に対して非状態論は、催眠を特別な変性意識ではなく、被験者のおかれた状況要因と心理状態によって生じた行動ととらえる。 催眠の理論のなかで、非状態論の主流とされる社会認知理論は単一理論ではなく、複…

心理退行理論

心理退行理論 フロイトは催眠を放棄したものの彼の弟子の中には催眠精神分析(hypnoanalysis)の発展に尽くした人達もいる。それは催眠理論の中では心理退行理論(psychological regression theory)と呼ばれている。 Merton Gill(1914-1994) Margaret Bre…

ヒルガードの新解離理論

ヒルガードの新解離理論 アーネスト・ヒルガード(Ernest Hilgard, 1904 – 2001) 催眠による非意図的反応として、暗示によって腕が「勝手に」浮揚したり、眼瞼が「自然と」閉じたりするが、ヒルガードは心的解離によって生じると主張し、新解離理論を提唱し…

ハラスメントの種類

2017 年1月1日、男女雇用機会均等法 と育児・介護休業法の法改正により、新たにマタハラの防止措置が事業主の職務となり、セクハラやパワハ ラと並んでマタハラについても適切な対応を職場で図ることが求められています。 ハラスメントの種類 アカデミック・…

自己愛性神経症

自己愛性神経症 彼は「リビドー理論と自己愛」で、彼の分析理論を早発性痴呆やパラノイアやメランコリーにまで及ばし、それらの発生を、リビドーの対象が自己に固着して自己愛となった結果として説明しようと試みる。従ってこれらの疾患を、彼は自己愛性神経…

不安の問題

不安の問題 次の章「不安」は、フロイトの神経症論、ことに恐怖症にとって重要な問題である。 「不安の問題が、あらゆる最も重要な問題の集中する交差点であることは確かです。そしてこの問題は、それを解決すれば、私どもの心的生活全体の上に豊かな光が降…

自我欲動の役割

自我欲動の役割 この辺から話は性欲動に対する自我欲動の重要さの説明に入る。 「・・・・ところでリビドーの欲求に対して抗議する勢力、すなわち病因となる葛藤における相手方の一方は何でしょうか。ごく一般的に言えば、それは性的でない欲動の諸力です。私ど…

神経症構造論の中核

神経症構造論の中核 フロイトの神経症構造論は、これから後の数章の中にその核心があるように思われる。ことに最初の「発達と退行の観点、病因論」がそうである。 「リビドーの発達にあたっては、一般病理学の学説と全く同じように、二つの危険を伴うことを…

エリクソン催眠の方略的アプローチ

ミルトン・H・エリクソンの方略的アプローチ ミルトン・エリクソン(Milton H. Erickson, 1901- 1980) エリクソンは1930年頃から斬新なパラダイムと技法を催眠に取り入れ、現代催眠を心理療法のメインストリームに合流させた。 彼は、催眠者にも被催眠者に…

固着、無意識、抵抗、抑圧

固着、無意識、抵抗、抑圧 私は、特に注意を要すると私が考えるもの、フロイトの真意がはっきりわかると思われるもの、フロイドの思想のうち、従来見落とされがちであったと思われるものなどを以下に抜粋することとした。 「強迫神経症のもつこれらの症状、…

フロイトの精神医学批判

フロイトの精神医学批判 「・・・・ある人々は私の自己訂正をまったく知らず、すでに私にとり以前とは違う意味をもつようになっている主張を盾にとって、今日でも私を批判しております。・・・・自分の見解を三度三度変更した者は、おおよそ信用することができないと…

フロイトの神経症の分類と命名

フロイトの神経症の分類と命名 フロイトは神経症の第一群として感情転移神経症を立て、これは、不安ヒステリーと転換ヒステリーと強迫神経症の3型を含む概念だとする。そして彼は「ここで私が抑圧や症状形成や症状解釈に関して言っていることは、すべてこの…

精神分析に対する批判

精神分析に対する批判 フロイトの不屈な闘魂と確信と、それに従来の通念から全く離れた大胆な理論とは、すべての専門家を、彼に賛成か反対か、味方か敵かに、はっきりと区別してしまった。また永らく彼と行を共にしたにもかかわらず、意見の食いちがいが元で…

フロイトと内因性精神病

フロイトと内因性精神病 フロイトは、精神医学の中心課題でありながら、今なお本態不明のままである内因性精神病の症状にまで、そのリビドー学説による解明を試みた。 彼は、メランコリー患者の苦悩または自殺念慮とは、失われた、または背かれた性対象に対…

催眠感受性尺度の登場

催眠感受性尺度の登場 André Muller Weitzenhoffer (1921-2004) Ernest Hilgard(1904-2001) 1959年ワイツェンホッファーとヒルガードによるスタンフォード催眠感受性尺度が作成され、その他に同様の尺度がいくつか作成され、これは必須の技法として推奨さ…

現代催眠の夜明け

実証的催眠研究の始まり クラーク・ハル(Clark Leonard Hull, 1884 – 1952) 実験心理学の権威であったハルが、1933年催眠現象の統制研究をまとめた「催眠と暗示」という実験科学的研究の著書を出版した。当初は批判もあったが、米国心理学会会長を務めた彼…

フロイトの神経症論

フロイトの神経症論 フロイト(左)とジャネ(右) ジグムント・フロイトは、ジャネと共に神経症学を飛躍的に発展させたのみならず、深層心理学全般に未曽有の新生面を開拓して、その師たるシャルコーをはるかにしのぐ盛名を得た人である。 フロイトは最初、…