光トポグラフィー検査の結果をみると、
★健康な人★
赤い線が急激に上がっています。前頭葉の血流UP!!
★うつ病★
赤い線が全然上がりません…
★躁うつ病★
ゆ~ったり上がっていますね。うつ病とは全然違う形です。
うつ病と躁うつ病、この2つの病気は、似ているようで実は全然ちがう病気ということが分かっています。
この気分障害で病院やクリニックを受診する患者さんは年々増えています。
1999年に44万人程度。
2008年には100万人を超えるまでに激増しています。
★うつ病★
つらいことがあって、一時的に落ち込むことは誰にでもありますね。
でも、うつ病の場合には、それが一時的ではなく、ずっと続きます。
気分転換をしても変わらない。
つらいことの原因がなくなっても、状況が改善しても、もとの調子に戻ることができなくなります。
これは、前頭葉の働きが悪くなっているからなのですね。
左側のDLPFCが弱くなっています。
というわけで、精神療法や、お薬の服用などの治療が必要になります。
★躁うつ病★
うつ症状の他に躁症状があります。
躁症状は気分の高揚や多弁、多動。「ハイになる」「テンションが高い」
と良く言われる症状ですね。
躁症状が強い場合は双極I型障害
軽い場合は双極Ⅱ型障害となります。
気分障害には、下の図のような種類があります。
グレーの線が、ふつうの気分。
躁うつ病のうつ状態は、うつ病と見分けるのがとても難しいと言われています。
躁状態(ハイになったり)、うつ症状が全然良くならない「難治性」になることもあります。
躁うつ病には、抗うつ薬ではなく、気分安定薬や非定型抗精神病薬という、別のタイプのお薬が必要になります。
というわけで、治療の前に、うつ病と躁うつ病を見分けることがとても大切です。
でも・・・
初めてうつ病になった患者さんは、その後躁状態になるかもしれないし
ならないかもしれない・・・
それが躁症状なのか、
それとも
もともとの普通な状態なのか
その人の性格が元気なのか?分かりにくい・・・
見分けるといっても、とても難しいのです。
うつ病と躁うつ病を見分けるのは、問診ではとても難しく、時間がかかる事です。
これを、ある程度客観的に行うことができるのが【光トポグラフィー検査】です。
もちろん、いつもはっきりとした波形が出るわけではありませんし、絶対的なものではありません。
うつ病と躁うつ病は「うつ」の症状が似ているので、診断がとても難しいと言われていました。
【光トポグラフィー検査】はここで役に立つのですね。
問診による診断の確認、チェックができるとても有用な検査です。