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死別反応とうつ病

DSM-ⅣからDSM5になっての変更点

  • DSM-IV
    • 死別反応を超えるものを、2ヶ月以上続くもの、または重度の特徴を持つものと定義。
  • DSM-5
    • 2ヶ月や症状などの人為的な線を引かず、死別反応の範囲か否かは、臨床的な判断にゆだねられました。

 この変更に当たっては、通常の死別反応までうつ病になってしまうのではないかということで議論がありましたが、死別反応とうつ病が同時に起こると抑うつ障害や機能障害がより重篤になり、自殺に発展する可能性もあるため妥当な変更だったように思います。

 

喪の作業の重要性

  • フロイト(1917)
    • 時間をかけて悲哀(喪)の仕事を行うことで克服される。喪の作業が邪魔されることの方が有害
  • ボウルビィの4段階
    • 1: 無感覚・情緒危機⇔2: 否認・抗議⇔3: 断念・絶望⇔4: 離脱・再建

 当然死別反応というのは悲嘆反応ですので、フロイトやボウルビィなどが指摘している喪の作業は非常に重要であり、十分悲しませてあげることが必要です。治療によって喪の作業が阻害されるようなことは注意しなければならないことです。

 

 持続性複雑死別障害

  • DSM5の「今後の研究のための病態」として提案
  • 死別後、少なくとも12カ月(子どもでは6カ月)が経過しても、死に反応した苦痛や社会性/同一性の混乱が持続する。
    • 外傷性死別(殺人または自殺)について、該当すれば特定
    • 有病率は2.4~4.8%、男性より女性に多い
  • 悲嘆療法(催眠技法の一種)
    • このような状態になる原因として亡くなった方との未完のコミュニケーションがあると言われています。日本には「イタコ」といった文化もありますが、催眠技法の一種である悲嘆療法によって、死別者と潜在意識下でコミュニケーションを図ることで改善する場合があります。