認知症診断の流れ
- 問診と診察
- 神経心理学検査
- 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
- ミニメンタルステート検査(MMSE)
見当識,記銘力,計算・集中力,記憶再生能力,視覚運動統合機能
- MRIによる脳の形態学的検査
- SPECTによる脳血流検査
早期アルツハイマー型認知症診断支援システム
VSRAD(Voxel-based Specifiv Regional analysis system for AD)
MRI画像からアルツハイマー病(AD)に特徴的な海馬傍回の萎縮の程度を、健常高齢者と比較して、数値で示すことができます。(Zスコア解析結果表示)
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2以上なら早期アルツハイマー病の疑いあり、1以上であれば前駆を含むMCI(軽度認知機能障害 )の関連を疑い、経時的にフォローする必要があります。
- AD診断の基本は「症状と経過」であり、画像診断は補助診断で、診断は臨床情報をもとにした医師の総合的な診断が必要です。この検査結果のみでADを診断することはできません。
脳血流SPECT(Single photon emission computed tomography)検査
eZIS(easy Z-score Imaging System)(イージス)解析
微量の放射性同位元素(アイソトープ)で目印をつけた薬(放射性医薬品)を静脈注射して、外からガンマカメラで撮像し、脳の血流を短時間で診断する検査です。
eZIS解析は、個々の患者さんの脳画像を標準脳の形態に変換した上で統計解析を行い、血流の低下した部分をわかりやすく表示できます。
- 左端の画像は通常の水平断のSPECT画像ですが、右の4画像はeZIS解析を行った画像で、血流低下が大きいほど赤く描写されます。視覚評価では評価が困難な内側面の評価が可能になります。
- ADでは、側頭葉、頭頂葉のほか、初期に後部帯状回の血流低下が明らかになります。
- DLBでは、後頭葉の血流低下が明らかになります。
- FTDでは、前頭葉の血流低下が明らかになります。
認知症診断における主な画像診断検査の特徴