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パーソナリティ障害群

 

パーソナリティ障害群(Personality Disorders)

  • パーソナリティ障害とは、その人が属する文化から期待されるものから著しく偏り、広範でかつ柔軟性がなく、青年期または成人期早期に始まり、長期にわたり変わることなく、苦痛または障害を引き起こす内的体験および行動の持続的様式です。
  • DSM-5のパーソナリティ障害は、第Ⅱ部と第Ⅲ部の双方に含まれている。第Ⅱ部の内容はDSM-IVTRにあつたものと同じ基準に関連する本文の更新であるが、第Ⅲ部には「DSM-5パーソナリテイおよびパーソナリテイ障害作業グループ」によってパーソナリテイ障害の診断と概念化を目的に開発された推奨すべき研究モデルが含まれている。この分野の発展につれて、第Ⅱ部、Ш 部双方の内容が臨床上での実践と研究上の先導のそれぞれに役立つことが期待されている。

 

第Ⅱ部

A群パーソナリティ障害(Cluster A Personality Disorders):奇妙で風変わり

  • 猜疑性パーソナリティ障害(Paranoid Personality Disorder)

    • 他人の動機を悪意あるものとして解釈するといった、不信と疑い深さを示す様式。

  • ゾイドパーソナリティ障害(Schizoid Personality Disorder)

    • 社会的関係からの離脱と感情表出の範囲が限定される様式。

  • 統合失調型パーソナリティ障害(Schizotypal Personality Disorder)

    • 親密な関係において急に不快になることや、認知または知覚的歪曲、および行動の風変わりさを示す様式。

 

B群パーソナリティ障害(Cluster B Personality Disorders):演技的、情緒的で、移り気

  • 反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder)
    • 他人の権利を無視する、そして侵害する様式。
  • 境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder)
    • 、対人関係、自己像、および感情の不安定と、著しい衝動性を示す様式。
  • 演技性パーソナリティ障害(Histrionic Personality Disorder)
    • 過度な情動性を示し、人の注意を引こうとする様式。
  • 自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disorder)
    • 、誇大性や賞賛されたいという欲求、共感の欠如を示す様式。

 

C群パーソナリティ障害(Cluster C Personality Disorders):不安・恐怖を感じている

  • 回避性パーソナリティ障害(Avoidant Personality Disorder)
    • 社会的抑制、不全感、および否定的評価に対する過敏性を示す様式。
  • 依存性パーソナリティ障害(Dependent Personality Disorder)
    • 世話をされたいという過剰な欲求に関連する従属的でしがみつく行動をとる様式。
  • 強迫性パーソナリティ障害(Obsessive-Compulsive Personality Disorder)
    • 秩序、完璧主義、および統制にとらわれる様式。

他のパーソナリティ障害(Other Personality Disorders)

  • 他の医学的疾患によるパーソナリティ変化(Personality Change Due to Another Medical Condition)
    • 医学的疾患(例:前頭葉病変)の直接的な生理学的作用によるものとして判断される持続的なパーソナリテイの障害。
  • 他の特定されるパーソナリティ障害および特定不能のパーソナリティ障害
    • 以下の2つの状況のために用意されたカテゴリー
      • その人のパーソナリテイの様式がパーソナリテイ障害の全般的基準を満たしており、いくつかの異なったパーソナリテイ障害の特性が存在しているが、どの特定のパーソナリテイ障害の基準も満たしていない;
      • その人のパーソナリテイの様式がパーソナリティ障害の全般的基準を満たしているが、DSM-5分類に含まれていないパーソナリテイ障害をもっていると考えられる(例:受動攻撃性パーソナリテイ障害)。

 
パーソナリティ障害の次元モデル

これまでの診断方法は、各パーソナリテイ障害が質的には異なる臨床症候群を代表しているという、カテゴリー的視点に基づくものである。カテゴリー的視点に代わるものとしては次元的な視点があり、パーソナリテイ障害とはパーソナリテイ特性が不適応的に逸脱し、正常性との間およびパーソナリテイ障害の各型の間で区別できず融合し合っているというものであるDSM-IVのパーソナリテイ障害群もまた、他の精神疾患の延長線上にあってパーソナリテイの機能不全の範囲を表す次元であるとみなすこともできる。代わりとなる次元モデルには共通点が多く、全体としてパーソナリテイ機能不全の重要領域を包括できるようにみえる。それらの統合、臨床上の有用性、そしてパーソナリテイ障害の診断カテゴリーおよびパーソナリテイ機能不全の種々の側面との関係については、今なお活発な研究が続けられている。

 

 

第Ⅲ部

パーソナリティ:障害群の代替DSM-5モデル

Alternative DSM-5 Model for Personality Disorders)


パーソナリティ障害の全般的規準

パーソナリティ障害に不可欠な特徴は以下のとおりである

 

A. パーソナリティ(自己または対人関係)機能における中等度またはそれ以上の障害

  • パーソナリテイ精神病理学の中核をなしており、この代替診断モデルで、それ場は連続体として評価される。自己機能は、同一性および自己志向性に関するもので,対人関係機能は、共感性および親密さに関するものである。


B. 1つまたはそれ以上の病的パーソナリティ特性

  • パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、比較的柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い範囲に比較的広がつてい5つの広範な領域で構成され、否定的感情、離脱、対立、脱抑制、および精神病性である。5つの広範な特性領域の中には、25個の特定の特性側面がある。


C. パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、比較的柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い範囲に比較的広がつている。

D. パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、長期にわたつて比較的安定しており、その始まりは少なくとも青年期または成人期早期にまでさかのぼることができる。

E. パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、他の精神疾患ではうまく説明されない


F. パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、物質または他の医学的疾憲(例:重度の頭部外傷)の生理学的作用によるものだけではない


G. パーソナリティ機能の障害およびその人のパーソナリティ特性の表現は、その人の発達段階または社会文化的環境にとって正常なものとしてはうまく理解されない。


 特定のパーソナリティ障害群

  1. 反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder)

    • 法および倫理にかなった行動に従わないこと、および自己中心的で冷淡な他者への配慮の欠如であり、虚偽性、無責任さ、操作性や無謀さを伴っている。

  2. 回避性パーソナリティ障害(Avoidant Personality Disordcr)

    • 愚かかつ無能であると感じること、否定的評価および拒絶への不安にとわられていること、および嘲笑または恥を怖れることに関連する、社会的状況の回避および対人関係での制止である。

  3. 境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder)

    • 自己像、 自己の目標、対人関係、および感情の不安定性であり、衝動性、無謀さ、および/または敵意を伴っている。

  4. 自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disordcr)

    • 変わりやすくかつ傷つきやすい自尊心が、注目および承認を求めることを通して支配しようとする企てを伴い、および明白なまたは隠された誇大性である。

  5. 強迫性パーソナリティ障害(Obsessive― Compulsive Personality Disorder)

    • 親密な関係を築き、かつ維持することの困難さであり、硬直した完璧主義、柔軟性の欠如、および制限された情動表出に関連している。

  6. 統合失調型パーソナリティ障害(Schizotypal Personality Disorder)

    • 社会的かつ親密な関係のための能力の障害、および認知、知覚、行動の風変わりさであり、ゆがめられた自己像および一貫性のない自己の目標に関連しており、かつ疑い深さおよび制限された情動表出を伴っている。

  7. バーソナリティ障害、特性が特定されるもの(Personality Disorder-Trait Specified)