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催眠現象利用法

催眠現象利用法

 

  1. 腕挙上
    • 催眠誘導で最も多く引き起こされる手と腕の挙上運動で、理想的には努力をせずに自動的に挙上しカタレプシーに移行してとどまる。
    • 治療のユニークさをクライアントに感じさせ、それに続く催眠誘導の促進剤になる。
    • 治療適用
      • うつ状態に対して自分自身の力で自発的に動き、気分の重さが軽くなるというシンボルイメージ
      • 体重コントロールの時に軽いという感じをはっきり体験できるシンボルイメージ
      • インポテンツに対して、肘を曲げずに伸ばし、こぶしを作り、まっすぐ硬く空中への直立を持続するシンボルイメージ
    • 禁忌
      • チックや筋痙攣などの神経疾患、麻痺患者など、体動をコントロールできないクライエント

 

  1. カタレプシー
    • 身体の一部が動かない状態で、自覚的には筋肉の緊張→弛緩の快いバランスが感じられる。催眠過程で何ら暗示がなく自発的に発生するので、トランスを体験させ催眠を誘導深化させる方法になる。
    • 治療適用
      • 一定時間の制止を必要とする検査、例えばMRI検査などに有効。
      • 落ち着きのない状態に対して、リラックスさせ活動性を低めることもできる。
    • 禁忌

 

  1. 知覚鈍麻・知覚麻痺・痛覚麻痺
    • 知覚麻痺は知覚鈍麻の強いものである。皮膚感覚に限られるが、疼痛や不快な感覚のコントロールに適用。
    • 治療適用
      • 分娩、心疾患やアレルギーのために手術に麻酔剤を使えない場合に利用。
      • 医学的な方法が無効な慢性疼痛、例えば偏頭痛、三叉神経痛、関節痛など
      • 競技のために薬物を使用できないアスリート、薬品アレルギー、薬物依存、心機能障害、呼吸障害、中枢神経系の障害などで鎮痛剤が使えない場合
      • 繁用されるのは、頭痛、火傷、背痛、癌転移の痛みなど
    • 注意
      • 情緒的か医学的に意味のある疼痛には要注意であり、長期にわたる麻痺性疾患や皮膚感覚障害、例えば糖尿病性神経傷害などはとくに注意が必要

 

  1. 知覚過敏
    • 知覚を鈍麻させるだけでなく、過敏にすることも可能
    • 治療適用
      • 疼痛や不快感覚を高めることにより、リストカット、頬噛み、抜毛癖など、さまざまな自傷行為に有効。
      • 薬物依存、喫煙、過食、性的嗜好異常などの不適応行動に対して行う潜在感作法において、催眠暗示により嫌悪刺激の強さを高め治療を促進させる(イメージ嫌悪療法)
      • 快感覚を高めることで性機能不全に対する治療にも適用される

 

  1. 健忘
    • 名前や年齢など通常忘れることのできないことを忘れ、催眠以前の記憶や催眠中の経験などを忘れる
    • 治療適用
      • 記憶高進に悩む、例えば別れた恋人への想いを断ち切れない場合
      • 強迫神経症も記憶高進に由来して、過去の失敗、不幸の体験を引きずって低い自己評価に悩む場合
      • 慢性疼痛の痛みの記憶の健忘
      • エリクソンは、催眠による学習が意識の干渉を受けないように、治療変化を自立的なものと感じさせるために健忘を奨励している

 

  1. 記憶高進
    • 記憶想起現象のことで、年齢退行に似ているが、年齢退行は過去の自分の再体験をするが、必ずしも鮮明な感覚を持って記憶を再現しているとは限らない。ただし、記憶高進が年齢退行の一部となることはある。懐かしさと親しみの体験が顕著になる。
    • ストレスや情緒的場面で学習したことは、記憶高進の程度が強くなるが、これはストレスが記憶想起を抑制し、トランス中のリラックスや連合暗示により記憶想起が促進させるためだと考えられる。
    • 治療適用
      • 自信に満ちて大胆であった過去、幸福であった過去、将来に希望を持っていた頃の情熱を思い出させることが期待できる。
    • 注意
      • 過去の失敗を克明に記憶している場合、当時の成功した側面を思い出させるが、不安を惹起させることもあり、精神力動を考慮して実施する

 

  1. 陽性幻覚
    • イマジネーションが現実検討に妨げられずに催眠状態による精神生理的な反応性が増強したために起こるもので、神経学的機能変化を伴わない。
    • 治療適用
      • 過去あるいは現在において情緒的に重要な人物の幻視や、その人物による暖かい励ましの言葉、例えばアスリートにおいては競技場面でのコーチの声などの操作的幻聴が不安の軽減に有効。しばしば年齢退行と補完的に用いられる。

 

  1. 陰性幻覚
    • 盲目様の体験をする催眠盲は、知覚刺激はインプットされているが、被験者がこれを否定して意識の外に置くものと結論されている。
    • 治療適用
      • 視野狭窄を暗示して余計な刺激をブロックし、重要なことに集中させるは、アスリートやあがり症に有効である。禁煙のときは快刺激としての煙草の匂いが感じなくなるという陰性幻覚暗示を与える。