therapilasisのブログ

北総メンタルクリニック 院長の情報発信

不安症に対するSSRI・SNRIの適応

不安症に対するSSRI・SNRIの適応 赤字のみが日本で健康保険適応が認められている。 SSRIの長所と短所長所 三環系抗うつ薬に比べて、口渇、便秘、排尿困難、眠気、低血圧などの副作用が少ない ベンゾジアゼピン系抗不安薬比べ、依存性がなく、精神運動機能障…

臨床催眠の適応疾患:疼痛管理

臨床催眠の適応疾患:疼痛管理 催眠は疼痛を緩和させる手段として古くから応用され、英国の外科医Esdaile(1846)が大英帝国下のインドにおいて催眠のみの麻酔を用いて多くの外科手術を手がけ、大成功を収めたことは古くから知られている。当時の手術後致死…

臨床催眠の適応疾患:身体疾患

臨床催眠の適応疾患:身体疾患 がん がんの催眠療法は1970年代から見られ、がんによる疼痛不安、うつなど二次的な症状に対するものが多い。 NIHの基金を得てスタンフォード大学で行われた86名のがん患者についての10年間の追跡調査では、自己催眠と、サポー…

臨床催眠の適応疾患:心身症

臨床催眠の適応疾患:心身症 催眠療法による不安の軽減および抗ストレス効果から心身症に対する効果が期待される。 喘息 喘息はアレルギーと情緒的葛藤がともに発作の誘因として働くので、心身症と考えられている。 これまで最も有効であるとされる治療法は…

臨床催眠の適応疾患:性機能不全

臨床催眠の適応疾患:性機能不全 性機能不全に催眠を適用する場合には、まずはそれに関する広範な知識を身につけなければならない。 催眠療法は古くから性機能不全に適用され、1941年EricksonとKubieは性的欲求抑制(inhibited sexual desire: ISD)に対して…

臨床催眠の適応疾患:うつ病性障害

臨床催眠の適応疾患:うつ病性障害 これまで、うつ病に催眠療法は禁忌とされ、その理由としては、以下のようなことが挙げられていた。 クライエントの情緒不安定性がトランスにより予期せぬ反応が起こる危険性 感情転移が強くなり、強い感情が出現する 重症…

臨床催眠の適応疾患:不安障害

臨床催眠の適応疾患:不安障害 1)不安障害(パニック障害、恐怖症、強迫性障害、全般性不安障害) 不安障害に対する最も有効な心理療法は、認知行動療法である。暴露法や暴露反応妨害法など、何らかの方法で恐怖場面に直面することがその治療原則である。 …