睡眠医学の歴史
- 1929年
- ドイツの精神科医ハンス・ベルガーがヒトの脳波を記録
- 1953年
- レム睡眠の発見
- 1965年
- ピックウィック症候群のポリグラフの記録
- 1972年
- 視交叉上核が生体時間の発信中枢であることを発見
- 1999年
- 21世紀
睡眠と覚醒-概日リズムとは?
- 生物の多くは、ほぼ24時間の生体リズムを持っており、ヒトは夜間に睡眠をとり日中は覚醒している。
- マスター・クロック(体内時計)は視床下部の視交叉上核
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肝臓、腎臓、心臓などにある末梢時計を同調させる。
睡眠の種類-ノンレム睡眠とレム睡眠
- レム睡眠(rapid eye movement)
- 急速な眼球運動を伴う
- 脳は活動、身体が休む
- 夢を見る→脳内の記憶から情報がランダムに呼び出されて瞬間的に合成される映像
- 脳内の情報制御に関する点検と更新が行われる
一晩の睡眠の経過
- 一晩で2つの睡眠が対をなして約90分周期で4~5回繰り返される。
- 眠りにつくと、最初はレム睡眠に入り、ステージ1→2(浅睡眠)→3→4(深睡眠)と徐々に睡眠深度が深くなり、入眠後90分程度でレム睡眠が出現する。
- 朝方になるに従って、深睡眠は減少し、浅い眠りが多くなり、レム睡眠の出現が優位になってくる。→朝方の夢は、浅い睡眠で見るので覚えていることが多い。
ヒトの眠気のリズムと体温変化
- 眠気のピークは深夜2~4時。もう一つの眠気は14~16時。夜勤や徹夜にそなえた昼寝はこの時間に90~120分。
- 20~22時は、交感神経系が最も活性化していて眠ろうと思っても眠れない時間帯で、ここでの仮眠は望ましくない。→病院の消灯時間は早すぎると言われる所以