催眠投影技法
投影とは自己に内在する葛藤や受容できない感情などを他人に反映させる心理機制であり、フロイトは、これを不安を抑制する防衛反応の一つとみなした。「私は彼に悪意を抱いていない。彼が私のことを不愉快に感じているだけだ」といったような発現がこれを表している。臨床催眠では、催眠下で暗示を与えて反応(投影)を起こさせ、クライエントには意識されない潜在的な記憶や感情、思考、動機、葛藤などを探索したり、さらには行動変化を起こす目的で利用される。代表的な催眠投影法には次のようなものがある。
- イデオモーター・シグナル
- 夢誘導
- 自動書記、自動描画、自動造形
- クリスタルボールの凝視
- 写真アルバム、書籍タイトル、アナグラム(文字並び替え)のイメージ
※注意しなければならないのは、投影された内容によってはクライエントに自然除反応が起こり、最悪の場合、それがトラウマ体験につながる可能性があるということである。