therapilasisのブログ

北総メンタルクリニック 院長の情報発信

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

臨床催眠の適応疾患:疼痛管理

臨床催眠の適応疾患:疼痛管理 催眠は疼痛を緩和させる手段として古くから応用され、英国の外科医Esdaile(1846)が大英帝国下のインドにおいて催眠のみの麻酔を用いて多くの外科手術を手がけ、大成功を収めたことは古くから知られている。当時の手術後致死…

臨床催眠の適応疾患:身体疾患

臨床催眠の適応疾患:身体疾患 がん がんの催眠療法は1970年代から見られ、がんによる疼痛不安、うつなど二次的な症状に対するものが多い。 NIHの基金を得てスタンフォード大学で行われた86名のがん患者についての10年間の追跡調査では、自己催眠と、サポー…

臨床催眠の適応疾患:心身症

臨床催眠の適応疾患:心身症 催眠療法による不安の軽減および抗ストレス効果から心身症に対する効果が期待される。 喘息 喘息はアレルギーと情緒的葛藤がともに発作の誘因として働くので、心身症と考えられている。 これまで最も有効であるとされる治療法は…

臨床催眠の適応疾患:性機能不全

臨床催眠の適応疾患:性機能不全 性機能不全に催眠を適用する場合には、まずはそれに関する広範な知識を身につけなければならない。 催眠療法は古くから性機能不全に適用され、1941年EricksonとKubieは性的欲求抑制(inhibited sexual desire: ISD)に対して…