総論
精神疾患の競い合う3つのモデル 精神力動的モデル 行動学的モデル 生物学的モデル 精神疾患の競い合う3つのモデル 精神力動的モデル 精神力動的モデルは、フロイトの著作から生まれ、他の精神分析研究者がフロイトのもともとの説に、追加・修正をしてきた。 …
意識(consciousness) 外界からの刺激を受けて自己を外界に表出する心的機能 意識混濁 明識困難状態→傾眠→昏睡 意識変容 せん妄 最軽度から中等度の意識混濁を背景に、多少とも精神運動興奮を伴う意識変容の代表的な状態 昏睡以外の意識障害全般をせん妄と…
自我(self) 自己そのものであり人格の中枢である。自我意識とは自分自身を自分だと認識すること 自我意識の分類 能動意識:自分の体験や行為を「自分のもの」「自分がしている」と感じる 単一性意識:ある瞬間において「自分は1人だけ」と感じる 自我同一…
意欲:意志(will)と欲動(drive)を含む 欲動 人間のあらゆる精神活動の源泉で欲求、欲望、本能を含む 意志 多くの欲動を統制する力であり、意志を経ずに欲動が直接行動になったものが衝動行為 本能 性、帰巣、移住、摂食、闘争、母性本能など 欲求 欲動を…
感情(feeling) 快、不快、喜怒哀楽などという自己の状態で主観的な精神現象 感情の種類 情動:ある体験に際して起こる一時的な大きな感情の動き 気分:特別な対象や内容をもたない持続的な感情状態 情熱:ある対象に向けられた熱狂的・持続的な感情 情性:…
思考(thinking) 一定の目的に向かう概念形成、判断、推理、批判などの精神活動の総和 思考形式の異常 思考制止(思考抑制):思考進行が遅くなる(うつ状態) 思考途絶:思考進行が途中で突然停止する(統合失調症) 観念奔逸:思考進行が早くなる(躁状態…
知覚(perception) 外界の出来事や身体内部の状態を意識すること 錯覚(illusion):現実に存在する対象を誤って知覚すること 不注意錯覚 情動錯覚:不安、恐怖、期待などの情動に影響される 意識障害性錯覚:せん妄などの意識障害時 パレイドリア:天井の…
精神医学とは 異常なこころの状態(精神現象)に焦点を当てながら、幅広く人間のこころ(精神)を扱う学問です。 「精神」機能は人間の機能の中で、全てを統括する高度なものともいえるので、生理機能の最上位に位置するといっても良いかもしれません。 人間…
こころの健康 (厚生労働省:21世紀における国民健康づくり運動) こころの健康とは、いきいきと自分らしく生きるための重要な条件であり、「生活の質」に大きく影響する。 情緒的健康:自分の感情に気づいて表現できること 知的健康:状況に応じて適切に考…
1950年代以降精神科治療は薬物療法が中心になっていますが、それ以前はさまざまな身体療法が試みられてきた歴史があります。 発熱療法(マラリア療法) Wagner von Jauregg J., 1917, オーストラリア(ノーベル賞受賞) 神経梅毒の治療法として広く用いられ…