不安障害・ストレス関連障害
不安症に対するSSRI・SNRIの適応 赤字のみが日本で健康保険適応が認められている。 SSRIの長所と短所長所 三環系抗うつ薬に比べて、口渇、便秘、排尿困難、眠気、低血圧などの副作用が少ない ベンゾジアゼピン系抗不安薬比べ、依存性がなく、精神運動機能障…
不安障害患者におけるうつ病の併存率(生涯) パニック障害、強迫性障害、社会不安障害等の不安障害は、うつ病の併存率が高い疾患です。 うつ病患者における不安障害の併存率 アメリカの疫学調査National Comorbidity Surveyによると、うつ病患者さんの58%…
身体症状が中心ですので、精神科領域よりも一般診療科への受診が多くなる疾患です。 DSM-IV-TRまでは「身体表現性障害」に分類された診断項目は、多くの重複があり診断の境界が不明瞭で、精神科領域外の医療者が診断基準を理解して使いこなすことは困難でし…
従来のヒステリーで、無意識的な動機(心因)によって意識障害(解離型)、運動・知覚障害(転換型)に分類されていました。 ICD10では、「解離性(転換性)障害」として、1つのカテゴリーにまとめられていますが、DSM-IVでは、「転換性障害」は「身体表現性…
心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder: PTSD) 生命を脅かされるような大きなストレスとなる出来事によって精神的苦痛や生活機能が障害され、以下の症状が1ヶ月以上続く。 心的外傷の出来事を夢や空想のなかで追体験(フラッシュバック)…
DSM-5になっての大きな変更点ですが、強迫性障害が不安障害から独立して、「強迫症とおよび関連症群(Obsessive-Compulsive and Related Disorders)」として、強迫症、醜形恐怖症、ためこみ症、抜毛症、皮膚むしり症、物質・医薬品誘発性強迫症および関連症…
社交不安症は、日本では森田療法で有名な森田正馬が、「赤面恐怖の療法」(人文書院1935)として記述し、その後、対人恐怖症として古くから多くの研究がなされています。当初のDSMの社交不安障害が「不安を抱き、自分が恥をかくことを恐れる」という自己主体…
この病態に関しては、欧州の伝統的な考え方を踏襲してきたWHOによるICDと、米国精神医学会のDSMで異なった捉え方をされていました。 ICD-10では、広場恐怖は、恐怖症の中心的な障害で、パニック発作は恐怖症の下位項目として「パニック障害を伴わない広場恐…
従来診断の不安神経症に相当しますが、1980年のDSM-Ⅲ以降は、パニック障害という診断が浸透し、DSM-5からパニック症という障害→症への病名変更がなされています。 パニック症/パニック障害(Panic disorder)の診断(DSM-5)抜粋 繰り返される予期しないパ…
神経症(ノイローゼ) 神経症については、ドイツ語のノイローゼ(Neurose)が、一般的にもよく使われていると思いますが、1980年アメリカ精神医学会の診断分類であるDSM-Ⅲで、神経症という用語を廃したため、現在、診断名として用いられることは少なくなって…