睡眠障害
不眠症治療アルゴリズム 睡眠衛生のための指導内容 睡眠薬の適正使用・休薬ガイドライン. 睡眠薬の適正使用及び減量・中止のための診療ガイドラインに関する研究班, 三島和夫, じほう, 39, 2014. 睡眠薬投与計画の重要性 有効性評価には一定の投与維持期間が…
新しい睡眠薬 レンボレキサント(デエビゴⓇ)とスボレキサント(ベルソムラⓇ)との比較 ヒトOX1R及びOX2Rに対する結合性と結合反応速度(in vitro) デエビゴⓇはノンレム睡眠の抑制にも関与するOX2Rへの親和性がより強く、結合・解離が速いことから、速やかな…
監修:秋田大学大学院医学系研究科 精神科学講座 三島和夫先生
不眠症治療の問題点 睡眠薬の1日当たりの処方量や多剤併用率が一貫して増加。 高齢化や震災、経済問題など多様なストレスを原因とする難治性の不眠症患者が増加。 医療者の知識不足による不適切処方、漫然とした長期処方による依存や乱用が存在。 睡眠薬に対…
REM睡眠行動障害(REM Sleep Behavior Disorder:RBD) レム睡眠中に起こる夢体験に一致した夜間異常行動で、寝室周りの物を壊わしたり、ベッドパートナーに外傷を負わせることもあります。 刺激による覚醒は速やかで、夢の再生は可能です。 有病率は0.38~0.…
周期性四肢運動障害(Periodic Limb Movement Disorder :PLMD) 入眠中の不随意運動(つま先や足首がピクピク、ひざ蹴り様動作、ひじの曲げ伸ばしなど)と日中の眠気 以前は夜間ミオクローヌスと呼ばれていました。 浅いノンレム睡眠の時に多く、深いノンレ…
レストレスレッグス症候群(Restless Legs Syndrome:RLS) 主に下肢に不快な症状(むずむず感、ほてり、むずがゆい、何かが這うような感覚など)を感じて、寝付けなかったり、熟眠感が得られなくなる病気です。 女性が男性の5倍、加齢とともに有病率が増加…
中高年で増加する睡眠障害について、いくつか説明したいと思います。 まずは、夜間無呼吸になって、熟眠が得られず、日中眠気が出てしまう睡眠時無呼吸症候群についてです。 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS) 10秒以上の無呼吸が一晩(7時間…
ラメルテオン(ロゼレムⓇ) メラトニン受容体アゴニストで、視交叉上核に存在するメラトニンMT1/MT2受容体に作用します。 MT1: 視交叉上核神経活動の抑制や睡眠促進の効果があり、結果的に睡眠の質を改善し深くします。 MT2: 位相変動作用を持ち、後方にずれ…
理想の睡眠薬 入眠困難に効果がある 睡眠維持困難に効果がある 翌日への持ち越し効果がない 耐性、依存性、離脱症状がない 日中の機能を改善する 数多くの睡眠薬がありますが、不眠症患者さんのニーズは十分に満たされていません。 不眠症治療の歴史 ベンゾ…
睡眠衛生指導の実際 (厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費 睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班, 平成13年度報告書より) 不眠症の人は、安易に睡眠薬に頼らず、まずは以下を試してください。 特に高齢者の場合、例えば4-5時間の睡眠…
睡眠医学の歴史 1929年 ドイツの精神科医ハンス・ベルガーがヒトの脳波を記録 1953年 レム睡眠の発見 1965年 ピックウィック症候群のポリグラフの記録 1972年 視交叉上核が生体時間の発信中枢であることを発見 1999年 オレキシンとナルコレプシーの関連性が…
不眠症の定義 毎晩の実際の睡眠時間の長短にかかわらず、患者自身が睡眠に対する不足感を訴え、身体的、精神的、社会的に支障がある状態 睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)における不眠症の全般的診断基準 A.睡眠の質や維持に関する訴えがある B.訴えは適切…