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脳卒中後うつ病の診断

脳卒中うつ病の診断

 

「ロバート・G・ロビンソン著:脳卒中における臨床精神医学-脳血管障害後の認知・行動・情動の障害-第2版(木村真人監訳)」からのエッセンスをまとめていきたいと思います。

 

  • DSM診断における大うつ病と小うつ病の診断基準

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  • 脳卒中うつ病の診断は、うつ病の症状を抽出するための構造化あるいは半構造化した精神科面接によって、脳卒中による気分障害、大うつ病様のエピソードを伴うもの、あるいは小うつ病の診断基準に基づいてなされる必要があります。
  • うつ病患者と小うつ病患者とでは、精神障害の既往歴の頻度、前頭極からの病変前縁までの距離において有意な差が認められました。
  • 脳卒中の急性期に発症するうつ病患者は、左半球の後方に病変がある傾向にありますが、うつ病患者では左半球の前方に病変がある傾向があります。さらに、うつ病に関連した認知機能障害は大うつ病と関連し、小うつ病とは関連していませんでした。
  • 脳卒中患者における大うつ病と小うつ病の診断の正当性を検証するためのさらなる研究が必要ですが、少なくともその過程は小うつ病から大うつ病を区別する臨床的症状の種類や頻度、症候学的特徴の差異が示されなければなりません。最終的には診断カテゴリーの正当性の検証には、その病態に特異性のある病因論的あるいは病態生理学的な確認が必要です。すなわち、臨床症状、縦断的経過、臨床的な関連、病理的な関連そして治療反応性などに関する診断基準の間の相違を示すことを目的とした研究は精神医学における診断カテゴリーの妥当性を検証することにつながります。
  • 複数の研究者が、脳卒中後の大うつ病と小うつ病の相違点を示し、大うつ病と小うつ病を区別することの重要性に対するいくつかの初期の妥当性のある検証をもたらしています。