therapilasisのブログ

北総メンタルクリニック 院長の情報発信

向精神薬による口渇

向精神薬による口渇 口渇は、三環系抗うつ薬などの抗コリン薬は、とくに出現しやすい副作用ですが、その他の多くの向精神薬でも多かれ少なかれ出現します。 対処方法としては、シュガーレスのガムやキャンディーで緩和されることもあります。漢方薬では、白…

双極性障害に対するカルシウム拮抗薬

双極性障害に対するカルシウム拮抗薬 カルシウム拮抗薬は、高血圧や狭心症に対する治療薬ですが、精神科領域では、適応外ですが、躁病や気分周期が24時間以内のウルトラ・ラピッド・サイクラー型の双極性障害に対して用いられることがあります。 ベラパミル…

PTSDに対するα2アドレナリン受容体作動薬

α2アドレナリン受容体作動薬であるクロニジン(カタプレスⓇ)は、ノルアドレナリンの分泌を抑制して血圧を下げる降圧薬として使用されていますが、精神科領域でも使用されます。グアンファシン(インチュニブⓇ)は、わが国においても注意欠陥多動性障害(ADH…

βブロッカーの精神科領域での使用

βブロッカーの精神科領域での使用 βブロッカーは本態性高血圧や狭心症、不整脈、片頭痛などの治療薬として良く用いられていますが、適応外ながら前述したアカシジアの治療や以下のような精神科領域でも多用される薬剤です。 パニック症、社交不安症に対する…

抗精神病薬による遅発性ジスキネジア

遅発性ジスキネジア 抗精神病薬の服用をはじめて3か月以上経過(多くは6ヶ月以上)してから出現する遅発性の副作用です。口周囲の運動異常の頻度が高く、口をもぐもぐさせたり、よじったり、舌を突き出したりするような不随意で不規則な運動が出現します。顔…

向精神薬によるアカシジア(静座不能症)

向精神薬によるアカシジア(静座不能症) アカシジアは、じっとしていられないような落ち着きのなさが出現して、そわそわと動き回ったり、足踏みや姿勢の頻繁な変更などが起こり、精神的にも強い不安焦燥感や内的不隠を有していることが特徴です。機序として…

向精神薬による体重増加

向精神薬による体重増加 向精神薬の副作用で、最も患者さんが苦痛に感じる副作用の一つに体重増加があります。 もちろん食欲がなくて、痩せが目立つ場合には、食欲が改善することは望ましいわけですが、食欲不振がそれほどないのに、食欲が出すぎて過食にな…