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食行動障害および摂食障害群

食行動障害および摂食障害群(Feeding and Eating Disorders)(DSM-5)

 

DSM-Ⅳ-TRでは、摂食障害(Eating Disorder)として、神経性無食欲症(Anorexia Nervosa)、神経性大食症(Bulimia Nervosa)、特定不能摂食障害の3つに分類されていました。

DSM-5では、異食症、反笏症、回避・制限性食物摂取症、神経性やせ症、神経性過食症、過食性障害がこのカテゴリーに含まれます。この中で、反芻症、回避・制限性食物摂取症、神経性やせ症、神経性過食症、過食性障害の診断基準は、相互排反的な分類体系になっており、単一エピソード中、適用できるのは、これらの診断のうち1つだけになります。これは、多数の共通する心理学的行動的特徴にもかかわらず、各障害は臨床経過、結果、治療の必要性という点において実質的に異なるということによります。

 

異食症(Pica)

  • 少なくとも1カ月間、1つ以上の非栄養的非食用物質の持続的な摂取であり、臨床的関与が妥当なほど重篤な場合に診断されます。
  • 摂取される物質は年齢や入手のしやすさによって異なりますが、紙、石鹸、布、髪、紐、羊毛、土、チョーク、ベビーパウダー、絵の具、ガム、金属、小石、木炭または石炭、灰、粘土、糊、氷といったものが含まれます。

 

反芻症/反芻性障害(Rumination Disorder) 

  • 反芻症は、少なくとも1カ月間にわたり、食べさせたり、食べたりした後に食物の吐き戻しを繰り返すことで、一度は飲み込まれ、部分的に消化された食物が、明らかな嘔気、不随意的な吐き気の催し、またはむかつきがないにもかかわらず、口腔内へ上がってきます。
  • 吐き戻しは頻回で、少なくとも週に数回、典型的には毎日みられます。

 

回避・制限性食物摂取症/回避・制限性食物摂取障害(Avoidant/Restrictive Food Intake Disorder)

  • DSM―IV診断の「幼児期または小児期早期の哺育障害」を引き継ぎ、拡大されたものです。
  • 食物摂取の回避あるいは制限で、食物の経口摂取による必要とされる栄養価を十分摂取できないことやカロリー摂取が十分ではないことで示されます。

 

神経性やせ症/神経性無食欲症(Anorexia Nervosa)

  • 3つの必須の特徴
    • 持続性のカロリー摂取制限
    • 体重増加、肥満への強い恐怖または体重増加を阻害する行動の持続
    • 体重、体型に関する自己認識の障害
  • 年齢、性別、成長曲線、身体的健康状態に対して正常下限を下回る体重を維持
  • 通常有意の体重減少の後にその人の体重はしばしばこの基準を満たしますが、子どもや青年の場合は、体重減少ではなく期待される体重増加、正常な成長曲線(身長の伸びている間)が維持できないことがあります。
  • 摂食制限型過去3ヶ月、過食または排出行動の反復エピソードがない。
  • 過食・排出型過去3ヶ月間、過食または排出の反復エピソードがある。

 

  • 最も治療が難しい精神疾患の1つです。
    • 死亡率が一般人口の約10倍、自殺率は18倍という報告もあります。
    • 第一選択として推奨される治療がありません。
    • 未治療のまま放置されていることも少なくありません。

 

神経性過食症/神経性大食症(Bulimia Nervosa)

  • 3つの本質的特徴
    • 反復する過食エピソード
    • 反復する体重増加を防ぐための不適切な代償行動
    • 体型、体重によって過度に影響を受ける自己評価
  • 診断を満たすためには過食および不適切な代償行動は平均して3ヶ月の間に少なくとも週1回は起こらなければなりません。
  • 体重増加への恐怖、体重減少への欲求、自分の身体への不満の程度において、神経性やせ症の人と非常によく似ているかもしれないが、障害が神経性やせ症のエピソードの期間にのみ生じる場合には神経性過食症の診断を下すべきではありません。

 

過食性障害(Binge-Eating Disorder)

  • 過食エピソードを繰り返し、それは3ヶ月に少なくとも週1回起こります。
  • 過食エピソードは他とはっきり区別される時間帯に、たいていの人が同様の状況で同様の時間に食べる量よりも明らかに多い食物を食べることと定義されます。
  • その過食は神経性過食症の場合のように反復する不適切な代償行動とは関係せず、神経性過食症または神経性やせ症の経過の期間のみに起こるのではありません。

 

他の特定される食行動障害または摂食障害(Other Specified Feeding or Eating Disorder)

  • 診断分類におけるどの障害の基準も完全には満たさない場合に適用され、「他の特定される」という用語を用いて特定できる症状の例は以下
    1. 非定型神経性やせ症:有意の体重減少にもかかわらず体重が正常範囲内またはそれ以上
    2. (頻度が低い、期間が短い)神経性過食症
    3. (頻度が低い、期間が短い)過食性障害
    4. 排出性障害:過食はないが体重、体型に影響を与えるために排出行動を繰り返す
    5. 夜間食行動異常症候群:睡眠から覚醒して食べたり、タ食の後に過剰に食物を消費したりする反復生の夜間の食行動エピソード

 

特定不能の食行動障害または摂食障害(Unspecified Feeding or Eating Disorder)

  • 診断分類におけるどの障害の基準も完全には満たさない場合に適用

 

治療

  • 身体面、心理面、行動面への治療が必要
  • 精神療法、行動療法や認知行動療法、輸液などの身体的治療、薬物療法を組み合わせます。
  • SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)が、過食症に有効の場合があります。
  • 入院が必要な場合
    • 体重が著しく減少し、生命的に危険な状況
    • 家族から離れて治療することが望ましいときや、あるいは過食への衝動が強くて食べ物の管理が出来ないとき、抑うつ気分が強く自傷行為が抑えられないときなど