therapilasisのブログ

北総メンタルクリニック 院長の情報発信

双極性障害(躁うつ病)の概念

双極性障害躁うつ病)概念の変遷

クレペリン躁うつ病一元論

アメリカ精神医学会のDSM診断

  • DSM-Ⅲ(1980年)
    気分障害のなかで、うつ病性障害と双極性障害が区分され、双極性障害が独立しました。

  • DSM-Ⅳ(1994年)
    気分障害のなかで、双極性障害が、双極Ⅰ型障害(躁病エピソードと大うつ病)と双極Ⅱ型障害(軽躁エピソードと大うつ病)に分離されました。
    抗うつ薬やECT(電気けいれん療法)による躁・軽躁エピソードがあっても双極性障害とは診断できませんでした。⇒アキスカルは批判し、双極Ⅲ型というタイプに分類しました。
    ・混合性エピソードの診断が、躁病エピソードの基準と大うつ病エピソードの基準を少なくとも1週間連続して、ともに満たすということで、診断基準を満たすことがほとんどありませんでした。

  • DSM5(2013年)
    気分障害のカテゴリーがなくなり、うつ病性障害と双極性障害が独立した疾患カテゴリーになりました(双極性障害は遺伝的にも治療的にも、より統合失調症に近い疾患と位置付けられたため)。
    抗うつ薬やECTによる躁・軽躁エピソードがあれば、双極性障害と診断できるようになりました。
    ・混合性エピソードをなくし、混合性の特徴(mixed features)の特定用語を導入し、混合状態(mixed states)をより広く診断できるようになりまた⇒躁病エピソードに少なくとも3つの抑うつ症状の混入、うつ病エピソードに、少なくとも3つの躁症状の混入。


キスカルの双極スペクトラム(soft bipolar spectrum)

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  • 1999年には5種類のサブタイプであったものが、現在までに11種類のサブタイプまで増えていて、あまりに独創的過ぎるという批判もあります。

Ghaemiの双極スペクトラム障害の診断基準

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気分障害パラダイムシフトと今後の課題

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